... 筆頭研究者でNCI癌予防フェローのGabriel Lai氏はこの結果から、「糖尿病と癌に共通する危険因子(リスクファクター)は多く、糖尿病を予防するための行動が死亡率や癌発症率を低下させる可能性はある」として、糖尿病患者では食習慣などのライフスタイルを見直すことを推奨している。 米モンテフィオーレ医療センター(ニューヨーク)臨床糖尿病センターのJoel Zonszein部長は今回の結果について、「癌の危険因子は、食習慣や非活動性、社会経済活動などいくつも考えられ、何が本当の原因なのかは分からない。ただ、糖尿病患者はいくつかの癌に対してハイリスクであることを自覚し、癌検診を受けたり、禁煙するなど危険因子を減らす努力をする必要がある」と述べている。 ...
心疾患の危険因子(リスクファクター)に長時間労働を加える時が来たのかもしれない。同僚よりも長時間働くと、心臓発作が起きる可能性が有意に増大することが、英国の事務職を対象とした新しい研究で示された。労働時間が定期的に1日11時間以上の人は1日7~8時間の人に比べて心疾患を発症する可能性が67%高かったという。 英ロンドン大学ユニバーシティカレッジの社会疫学教授のMika Kivimaki氏らは、低リスク集団に属する英国の公務員約7,100人を対象に、1991年から2004年まで追跡調査し、心疾患の徴候のある被験者を選別した。被験者の約70%が男性で、大多数(91%)が白人であった。研究終了時までに約2.7%が冠動脈疾患を発症した。被験者は、自宅に持ち帰ったものを含め、仕事に費やす時間数を報告した。 ...
心筋症(cardiomyopathy)とは、心筋の肥大、肥厚または硬直をもたらすさまざまな症状を包括的に指す用語である。 米国立心肺血液研究所(NHLBI)によると、心筋症には必ずしも顕著な症状があるわけではないため、主な危険因子(リスクファクター)を知っておくことが重要だという。以下にその内容を挙げる: ・心筋症、心不全、突然心停止などの病歴をもつ人が家族にいる。 ・心臓発作の既往、心疾患またはウイルス感染性心筋炎など、心筋症をもたらす可能性のある症状がある。 ...
... mg/dlでは死亡率の上昇はみられなかった。 研究著者らは「血管疾患に加え、癌や感染症、外因、意図的な自傷、変性疾患による死亡が糖尿病での多くの早期死亡に関連しており、これらは主要な危険因子(リスクファクター)とは独立したものであった。今回の知見は、多重システムによりもたらされる糖尿病の因果関係の理解と予防の必要性を強調するものである」と述べている。 米マイアミ大学ミラー医学部糖尿病研究所長のCamillo ...
SIDSと成人でいびき
... 研究著者である英国インペリアル・カレッジ・ロンドンのMajid Ezzati氏は「BMI上昇にも関わらず、多くの国で血圧とコレステロールの低下に成功していることには励まされる。検診と治療の向上が、塩分摂取の減少や健康的な不飽和脂肪酸の利用とともに、高所得国での危険因子(リスクファクター)の低下を助けているのだろう」と述べている。 米ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグBloomberg公衆衛生学部(ボルチモア)のLawrence ...
便秘は通常より排便量が少ない、あるいは排便自体が困難、または排便時に痛みを伴うのが特徴である。 米国立消化器疾患情報センター(NDDIC)は、便秘の危険因子(リスクファクター)として下記のようなものを挙げている: ・旅行、運動、ダイエットなどにより生活パターンが通常と異なる。 ・便意を感じた際にトイレに行かない。 ・非常に強いストレス下にある。 ・食事での食物繊維摂取量の不足、もしくは水分摂取量の不足。 ...
... 米ネブラスカ大学メディカルセンター(オマハ)のWilliam Lydiatt教授(頭頸部腫瘍外科部長)は「頭頸部癌の全発生率は、主に喫煙者数の減少により低下しつつあるが、扁桃や舌根部の癌の発生率は過去数十年で増大し、米国における全扁桃癌の60~70%はHPVに関係している。特に若齢者は喫煙だけが頭頸部癌の危険因子(リスクファクター)ではないことを認識する必要がある」という。 過去に米医学誌「New ...
... その結果、明るい部屋の群では、暗い部屋の群に比べ、メラトニン産生時間が約90分短いことが分かった。さらに、通常就寝している時間も明るい照明に曝露させたところ、メラトニンの産生が50%以上抑制されていることが判明した。メラトニンは脳の松果腺(pineal gland)で夜間に産生されるホルモンで、睡眠と起床のサイクルの調節、および血圧と体温の調節に関わることが知られている。 Gooley氏は米国内分泌学会のニュースリリースで、「慢性的な明るい照明への曝露がメラトニン産生を阻害し、それが乳癌(がん)など特定の癌の発症リスクに関わることは以前から指摘されている。また、メラトニン受容体に関わる遺伝子が2型糖尿病と関連することも明らかになっている」と説明するとともに、「研究結果は、長年にわたり夜勤シフトで働く労働者の健康状態について、重要なメッセージを含んでいる。ただし、メラトニン産生阻害が乳癌の重大な危険因子(リスクファクター)であるという実証、あるいはメラトニンが血糖代謝を抑制する機序の解明についてはさらなる検討が必要である」と述べている(HealthDay ...
発作を治療する薬
一般的な考えに反して、酸逆流症(いわゆる胸やけ)は、ほとんどの人にとって食道癌(がん)の危険因子(リスクファクター)とはならないことが示され、米国消化器病学会(ACG)誌「American Journal of Gastroenterology」オンライン版に12月7日掲載された。「食道癌は稀な癌である」と研究著者である米ミシガン大学(アナーバー)内科助教授Joel H. Rubenstein博士は述べ、医療技術の向上に伴い、必要のない食道癌スクリーニングを受ける動きが高まることに懸念を示している。 ...
大きないびき、入眠困難、すっきりしない睡眠などの睡眠愁訴(sleep complaint)が、いずれもメタボリックシンドロームの有意な予測因子となることが、新しい研究で明らかにされた。 メタボリックシンドロームとは、心疾患、糖尿病および脳卒中をもたらす5つの危険因子(リスクファクター)のうち、少なくとも3つを併せもつ状態をいう。5つの危険因子とは、腹部肥満、高トリグリセライド(中性脂肪)、低HDL(高比重リポ蛋白)コレステロール、高血圧、高血糖である。 ...
... Hu氏によると、2つの疾患が同じ危険因子(リスクファクター)を共有している場合(肥満と運動不足)には、それらの疾患は、一方がもう一方の原因であり、また結果でもあるといえるという。うつ病はコルチゾール(ストレスホルモン)を通じて血糖値やインスリン代謝に影響し、不健康は食生活や体重増加、肥満に寄与する。一方、糖尿病管理は長期のストレスと緊張をもたらし、長期的にみてうつ病リスクを上昇させる。「この2つは、行動面だけでなく生物学的にも関連している」と述べている。(HealthDay ...
心臓障害のある患者が健康や生活状態の改善を必要とするとき、医師により心臓リハビリテーションを指示されることがある。 米国立心肺血液研究所(NHLBI)によると、心臓リハビリテーションは以下のような点で有用であるという: ・心臓発作や脳卒中の再発リスクを低減する。 ・心臓障害による入院リスクを低減する。 ・高コレステロール、高血圧、糖尿病をはじめとする心疾患の危険因子(リスクファクター)の管理を助ける。 ...
甲状腺は、首の基部にある小さな分泌線で、身体の代謝調節を助ける働きをもつ。 甲状腺に医学的な問題が生じると、この重要な生体プロセスが混乱を来すことがある。ウェブサイトwomenshealth.govでは、甲状腺疾患の危険因子(リスクファクター)として以下のものを挙げている: ・甲状腺手術や甲状腺に対する放射線治療を受けたことがある。 ・既存の甲状腺疾患がある。 ・甲状腺腫がある。 ・1型糖尿病がある。 ...
子供がいびきについてのサクセスストーリー
... Medicine(内科学)」オンライン版に10月25日に掲載された。 研究では、カイザーパーマネンテ医療制度における民族的に多様な加入者から、1978~1985年に50~60歳で検査を受けた2万1,123人のデータを収集。平均23年の追跡期間中、アルツハイマー病(1,136人)および脳動脈の損傷に起因する脳血管性認知症(416人)を含めて、25.4%が認知症と診断された。中年期に1日2箱以上のたばこを吸っていた人は、非喫煙者に比べてアルツハイマー病の発症率が157%以上、脳血管性認知症の発症率が172%以上高かった。元喫煙者および1日半箱未満の喫煙者には認知症リスクの増大はみられなかった。喫煙と認知症の関連は、人種、性差、高血圧、脳卒中など他の危険因子(リスクファクター)について調整しても変わらずに認められた。 ...
動脈瘤は、動脈壁が脆弱(ぜいじゃく)化し、膨張してできた状態を示す疾患で、破裂すると致死性の内出血につながることがある。 米国立心肺血液研究所(NHLBI)は、動脈瘤を予防する最善の方法は下記のような危険因子(リスクファクター)を避けることだとしている: ・喫煙と受動喫煙。 ・高コレステロールと高血圧。 ・運動不足。 ・脂肪、塩分、糖分を過剰に含む質の悪い食事。 (HealthDay News ...
テストステロン値の低い男性は、心疾患および全死因による早期死亡リスクの高いことが新しい研究で示された。この知見は、テストステロンが心血管疾患の危険因子(リスクファクター)であるという最近の考えに関心を促すものである。 今回の研究では、冠動脈疾患をもつ男性930人を対象に約7年間追跡した。研究開始の時点で、被験者の約4分の1にテストステロン低値が認められた。試験期間中、テストステロン値の低かった男性の5人に1人(20%)が死亡したのに対し、テストステロン値が正常な男性の死亡は8人に1人(12%)であったという。この報告は、医学誌「Heart(心臓)」オンライン版に10月19日掲載された。 ...
英国に比べ米国での糖尿病罹患率が高いのは、肥満などの従来いわれている因子ではなく、ウエストサイズ(胴囲)の大きいことが主要な原因であるという知見が示された。 この知見は、身体中央部の過剰な脂肪が、健康に関わる因子であることを示すさらなるエビデンス(科学的根拠)であり、2型糖尿病研究は従来の危険因子(リスクファクター)だけでなく、ウエストサイズにも焦点を当てるべきだと、報告を行った英米の研究者は述べている。著者らによると、米国での糖尿病罹患率は男性で約16%、女性で14%であり、英国ではそれぞれ11%、7%であるという。 ...
集約的な生活習慣改善プログラムが、2型糖尿病患者の減量に有効であることが新しい研究で示され、医学誌「Archives of Internal Medicine(内科学)」9月27日号に掲載された。このプログラムにより、血糖値コントロールが向上し、心血管疾患の危険因子(リスクファクター)も減少した。どちらも糖尿病によって生じる長期的合併症予防に重要である。 この研究は、2型糖尿病患者への集約的生活習慣介入の長期的効果を調べる多施設共同臨床研究である「Look ...
医学的には不正咬(こう)合(malocclusion)と呼ばれるオーバーバイト(被蓋咬合)は、下歯より上歯が著しく前に出ることで発生する。 米国立医学図書館(NLM)は、オーバーバイトの危険因子(リスクファクター)として下記のようなものを挙げている: ・オーバーバイトの家族歴がある。 ・顎(あご)の構造や大きさに影響を与えるような先天性欠損症や損傷がある。 ・おしゃぶりの使用、指しゃぶり、哺乳瓶の使用など、幼児期の活動期間が長すぎる。 ...
インフルエンザ予防接種に心臓発作を予防する効果があり、早い時期に接種するほど効果が高いとする英国の研究が報告された。筆頭著者である英リンカンLincoln大学教授のA. Niroshan Siriwardena氏は、「前年に予防ワクチン接種を受けた群では、心臓発作リスクが19%低減した」と述べている。 カナダ医師会誌「Canadian Medical Association Journal」オンライン版に9月20日掲載の今回の研究は、イングランドとウェールズの人口の5%をカバーする医療記録データベースを利用した、7万8,000人強の記録レビューに基づくもの。約1万6,000人が心臓発作を起こし、そのうちワクチン接種を受けていたのは8,500人であった。心臓発作群および対照群はいずれも40歳以上で、研究開始前に5年半以上の医療記録のある患者とし、心臓発作群と対照群の年齢、性別などのデータをマッチさせ、他の危険因子(リスクファクター)について補正した後データを分析した。このほか、ワクチン接種による肺炎球菌性肺炎の予防についても検討したが、効果は認められなかったという。 ...
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