医学博士 蒲原聖可ブログ
(Ann Fam Med. 2011 Jul-Aug;9(4):312-22.)
エキナセア(エキナシア,和名ムラサキバレンギク)は、北米原産のハーブです。
風邪(普通感冒、上気道炎)やインフルエンザの感染初期に、治療目的で投与され、症状の軽減と罹病期間の短縮効果が認められます。
また、風邪の予防目的にも利用され、罹患リスクの減少効果が知られています。
さて、今回の研究は、Annals of Internal Medicineの2010年12月21日号に掲載されたRCTのサブ解析です。
RCTでは、12〜80歳の普通感冒新規発症患者719例が対象とされました。
(臨床的実践的な検証になっています。ウイルス播種といった実験的な報告もありますが。)
aultman病院の体重減少
なお、実薬群と偽薬群の2群間の比較ではなく、無治療群(偽薬非投与の対照群)、偽薬投与群(盲検)、エキナセア投与群(盲検)、エキナセア投与群(非盲検)の4群に割り付けられています。
エキナセア群には24時間以内に乾燥根10.2g相当量を投与、その後は1日5.1g相当量を4日間投与しました。
713名が試験を完了し、解析の結果、主エンドポイントの風邪の重症度と罹病期間、副エンドポイントのインターロイキン-8値のいずれにも有意差は認められていません。
ただし、風邪の重症度は偽薬群よりエキナセア盲検群のほうが軽い傾向が見られました(P=0.089)。
このRCTは、有意差が認められなかったので、ネガティブデータとされていますが、罹病期間� ��約半日間短縮し、重症度は約10%軽減しています(ただし、偽薬群と有意差はなし)。
このRCTの結果は、エキナセアの有効性を検証した他のRCTと一致するデータであり、有効性を否定するものではありません。
`痛みの私の家に誰も家をそこじゃないので、
一方、エキナセアの有効性に対する信頼性を100ポイントスケールで評価し、50%を超える信頼性を寄せる患者群でのサブ解析では、
非投与群に比べて、偽薬盲検群では
罹病期間は2.58日有意に短縮(95% CI, -4.47 to -0.68 days)し、
重症度は26%低下(改善、有意差なし)( -97.0, 95% CI, -249.8 to 55.8 points)
となっています。
なお、エキナセア投与群では、非盲検(オープンラベル)エキナセア投与群と、盲検エキナセア投与群との間に、有意差は示されていません。
各群間のサブ解析の結果、
非投与群では、(偽薬やエキナセアにかかわらず)投与群に比べて、普通感冒の重症度が重く、罹病期間が長い傾向がありました。
また、エキナセアの有効性を信頼している患者群では、いわゆる偽薬効果が示唆されます。
医療者との関係性などの影響がアウトカムに示されたとも考えられます。
サウスカロライナ州グリーンビルで減量クラス
ハーブとしてのエキナセア(Echinacea species)は、E. angustifolia、E. pallida、E. Purpureaの3種が代表的です。
伝統的な投与方法では、主にE. Purpureaの全草(地上部や根、根茎,葉を含む全草)がチンキ剤として用いられます。
(乾燥末を用いたサプリメントでは、主要成分であるアルキルアミド類alkamidesの含有量で標準化されています。)
一般に、風邪予防・インフルエンザ予防には、
エキナセアやビタミンDの摂取が有効です。
また、罹患したときの対処(症状の軽減と罹病期間の短縮)としては、
エキナセア、亜鉛、ビタミンC、プロポリス、
が有用です。
DHCでは複合サプリメント製品も扱っています。
(なお、症状を観察しつつ必要に応じて医療機関の受診も必要です。)
------------------------------------------------------------------
医療機関専用サプリメント【DHC FOR MEDIC】(DHCフォーメディック)
0 コメント:
コメントを投稿